友達と旅行に行ったときのことです。朝、自室で身支度を整えていたとき、同室の彼女がいきなり「動かないで!」と叫びました。旅館のテーブルの上に手鏡を置き、化粧をしていた私は、瞬時に静止。「コンタクトレンズ、落とした……」と彼女。後ろで立っていたはずの彼女がどこに、どうして? 疑問が頭を巡りましたが、万が 一踏みつけてしまってもいけません。とりあえずそろそろと自分の頭の上や肩などを触ったところ、コンタクトレンズが載っている感じはなく、私は周囲の畳の上に目を向けました。
ピアスひとつ落としただけでも大変なのに、小さくて透明でしかも薄いコンタクトレンズですからね。愛用していない私はドキドキです。友達はしゃがみ込んで、周囲に目を凝らしています。どうやったら見つかるんだろうと、私もじいっと畳の目を数えるレベルで凝視をし……部屋の灯りできらりと光ったものを発見しました。コンタクトレンズです。「あった、そこだよ!」と指さして叫び問題解決。ワンデーコンタクトならいいのですが、彼女の物は違うタイプだったので、本当にあって良かったです。
後々調べてみ たところ、落としたコンタクトレンズを探すには、鏡に光を当てて照らすことにより、レンズに反射されるといいとネットの記事にありました。なるほど、今回は偶然それが部屋の灯りで代用されたのですね。目に入れるものですから探しやすいように大きく派手にするというわけにもいきませんし、コンタクトレンズ愛用者は大変です。